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一般社団法人 虎ノ門中村クリニック神谷町院
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皮膚掻痒症

皮膚掻痒症

皮膚に赤みや発疹など何もないのにかゆみのみある病気が皮膚掻痒症です。かゆみは全身に出る場合と一部分に出る場合があります。高齢者に多く生じることが多い病気です。

皮膚掻痒症の原因

掻痒症は皮膚の乾燥が原因となるものが代表的です。皮膚が乾燥するとバリア機能が低下して外部からの少しの刺激で、かゆみを引き起こします。そのほかは内服薬を原因としたものや、腎臓や肝臓の病気が原因の場合もあります。

診断には採血(血算、白血球分画、BUN、Cre、肝胆嚢系酵素、甲状腺ホルモン、血糖値、腫瘍マーカー)や便潜血、造影CTなどの画像検査を行う場合もあります。薬によるかゆみが疑われる場合は内服している薬やサプリメントのほか生活習慣についても伺い原因を特定していきます。あらゆる検査を行っても原因が特定されない場合は精神障害による皮膚掻痒症の可能性を考えることになります。

汎発性皮膚掻痒症を惹起する内臓疾患

  • 腎疾患:慢性腎不全、血液透析
  • 肝・胆道系疾患:原発性胆汁性胆管炎、閉塞性胆道疾患、肝硬変、慢性肝炎
  • 内分泌・代謝疾患:甲状腺機能異常、糖尿病、妊娠、閉経後、痛風、副甲状腺機能異常
  • 血液疾患:真性赤血球増加症、鉄欠乏性貧血、悪性リンパ腫、ヘモクロマトーシス
  • 悪性腫瘍:悪性リンパ腫、慢性白血病、内臓悪性腫瘍
  • 神経疾患:多発性硬化症、脳血管障害、脳腫瘍、脊髄ろう、進行麻痺
  • 精神障害・心因性:寄生虫妄想、神経症、心因性
  • その他:AIDS、寄生虫疾患

かゆみを誘発する薬剤

  • オピオイド:モルヒネ、ヘロイン、コデイン、コカイン
  • 中心系作動薬:ベンゾジアゼピン系、メプロバメート、カルバマゼピン、イミプラミン、バルビタール系
  • 抗マラリア薬:クロロキン
  • 消炎鎮痛薬:フェノプロフェン、アスピリン、他のNSAID、金製剤
  • 化学療法薬:ブレオマイシン
  • 心血管作動薬:カプトリル、エナラプリル、クロニジン、アミオダロン、ドプタミン、キニジン、ジキタリス製剤
  • 利尿薬:プロセミド、ヒドロクロロチアジド
  • 抗菌薬:βラクタム抗生物質、リファンビシン、ポリミキシンB
  • ホルモン剤:プロゲステロン、エストロゲン、経口避妊薬、デキサメタゾン
  • その他:ヒドロキシエチルスターチ、Γトレチナート

皮膚掻痒症の症状

掻痒症の症状はかゆみです。そのかゆみの程度はさまざまですが、かゆみにより睡眠が浅くなったり、皮膚にひっかき傷ができることもあります。

皮膚掻痒症の治療

ドライスキンを原因とした皮膚掻痒症にはヘパリン類似物質製剤(ヒルドイド)や尿素含有剤(ウレパール)などの保湿剤を使います。かゆみの強い場合はステロイド外用薬や抗ヒスタミン剤の内服を行います。症状の改善がなかなか得られない場合は漢方薬(黄連解毒等、六味丸、当帰飲子、牛舎腎気丸)を使うこともあります。

皮膚掻痒症の予防

皮膚掻痒症を予防には、入浴などで汚れや汗を落とし皮膚を清潔に保つ日々のスキンケアが大切です。 洗うときにも強くこすらずに適度な洗浄力の石けんをつかってやさしく洗います。適度な温度のお湯で、石けんが皮膚に残らないよう十分にすすぐようにします。 また、普段の生活環境も清潔にし、適温・適湿にすることを心がけ、肌着を洗濯したさいは洗剤が残らないようにしっかりとすすぐようにします。

当院での検査・治療の流れ

検査
皮膚瘙痒以外の身体所見を参考に、健康検査にて各疾患に応じた 検査を行い、患者背景に基礎疾患がないことを確かめる(血算、白血球分画、BUN、Cre、肝胆道系酵素、甲状腺 ホルモン、血糖値)などでそれらの疾患を除外する 頑固な瘙痒が長期間続く場合などは、内臓悪性腫 瘍の合併も念頭におかねばならない。その精査として、便潜血、腫瘍マーカーの測定、胸部 X 線、造影 CT な どの画像評価を行う必要がある。

※ 治療の過程でさらに詳しい検査が必要と判断した場合は、連携病院や基幹病院を紹介することもあります。

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