「食べる気が起きない」など食欲が起きない状態を食欲不振といいます。この食欲不振は、ストレスや薬の副作用、消化器の疾患を原因としている事がります。通常、食事をしていないと血糖値が下がり、胃が収縮して摂食中枢が刺激されると食欲がわきます。これが何らかの原因で感じにくくなっている状態が食欲不振です。
食欲不振の原因はさまざまですが、主に以下の原因で起こります。
消化器である胃腸や肝臓、すい臓などに病気が起こっているために食欲がわかない状態になっていることがあります。食欲不振を起こす病気には、胃がん、慢性胃炎、胃・十二指腸潰瘍、甲状腺機能低下症などがあります。
甲状腺ホルモンの分泌が低下することでも食欲不振になることがあります。甲状腺機能低下症>>
日々のストレスが原因で副交感神経の働きが抑制されることで食欲不振になる場合もあります。
採血でホルモン異常、水のバランス(ナトリウムやカリウム)異常、肝機能障害などの臓器障害がないかを確認します。腹部症状が伴えば超音波でお腹の動きや炎症部位の有無を確認します。喉の違和感がある場合はファイバースコープで喉の内側を直接確認します。
消化器に起こった疾患が原因の食欲不振の場合は、その原因疾患の治療を行います。検査には血液検査などを行います。ストレスなどによる食欲不振の場合は、規則正しい生活など生活習慣の改善を行います。
甲状腺機能低下症では甲状腺ホルモンが不足しているため、甲状腺ホルモンを補充する薬物療法が治療の主体となります。一時的な甲状腺の炎症によるものである場合は経過観察にて自然に改善するのを待つ場合もあります。
薬物療法としては、KM散、ドンペリドン等の胃腸薬、ドグマチール、漢方(補中益気湯等)を用います。
採血等での検査
必要であれば点滴
異常があれば連携病院やお近くの基幹病院をご紹介
※ 治療の過程でさらに詳しい検査が必要と判断した場合は、連携病院や基幹病院を紹介することもあります。