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一般社団法人 虎ノ門中村クリニック神谷町院
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もの忘れ(認知症)

認知症とは

認知症とは、記憶障害や思考、判断力の低下により、仕事や日々の生活が困難になる疾患で、もの忘れが初期に現れる症状です。もの忘れは普通誰にも起こりますが、特に最近の出来事が思い出せなくなった場合は認知症の疑いがあります。

認知症の初期の段階では最近の出来事を忘れることが多くなり、次第に昔の事がわからなくなってきます。また、言葉の意味や場所、人の認識も困難になってくるため日々の生活が困難になってきます。

認知症は脳が受けたダメージ(脳梗塞、脳出血、脳外傷、脳腫瘍、脳炎)によって起こるケースと、アルツハイマー病、レビー小体型認知症などの疾患によって起こるケースがあります。認知症は脳の老化が関わるため65歳以上の方に発症が多く高齢化とともに増加傾向にあります。

認知症の割合

アルツハイマー型認知症:約50~60%
血管性認知症:約20~30%
レビー小体型認知症:約10~20%
その他:約10%

認知症は加齢によって進行するため、認知症が疑われる場合は早めに受診をし、認知症の進行をゆるやかにすることで、ご自身とご家族の生活の質を維持することは重要です。

アルツハイマー型認知症

アルツハイマー型認知症は通常のスピードより速く脳の神経細胞が減っていく認知症で、65歳以上の人に最も多い認知症です。アルツハイマー型認知症はアルツハイマー病とも呼ばれます。アルツハイマー型認知症は神経変異性疾患に分類され、脳の神経細胞の機能が低下することで起こります。

血管性認知症

血管性認知症は、脳梗塞・脳出血・くも膜下出血などの脳血管障害により、脳内の神経組織が破壊されることを原因として起こります。このため脳血管障害の予防が血管性認知症の予防になります。具体的には喫煙、過度の飲酒、肥満、ストレスなど生活習慣の改善が重要になってきます。

レビー小体型認知症

レビー小体型認知症は、α−シヌクレインという線維性タンパク質が円形に集まった構造物が蓄積することで発症します。この構造物をレビー小体といいこれが脳内に蓄積すると、神経細胞の変性、神経細胞の脱落がおこります。

認知症の原因

アルツハイマー型認知症
アルツハイマー型認知症の原因ははっきりとはわかっていませんが、「アミロイドβ」と「タウ」というタンパク質が脳内に溜まることが原因となっていると考えられています。また、アルツハイマー型認知症の発病リスクを高める危険因子に、糖尿病、高血圧などがあります。糖尿病の人は健康な人にくらべ、アルツハイマー型認知症の発症リスクが2.1倍高くなる事が報告されています。

血管性認知症
血管性認知症は、脳梗塞・脳出血・くも膜下出血などの脳血管障害により、脳内の神経組織が破壊されることを原因として起こります。

レビー小体型認知症
レビー小体型認知症は、α−シヌクレインという線維性タンパク質が円形に集まった構造物が蓄積することで発症します。通常の認知症症状に加え、幻視、レム睡眠行動異常、パーキソニズムが現れます。レビー小体が蓄積する分布や程度、合併するアルツハイマー病理変化によりさまざまな症状が引き起こされていると考えられています。

認知症の症状

認知症の初期の段階では病気という自覚がない場合がほとんどです。ご自身では気づきにくい事が多いため、ご家族で以下のような症状があった場合は受診されることをおすすめします。

記憶障害

人の名前を忘れてしまう
食事したことを思い出せない
何をしようとしていたかを忘れてしまう
知っている道で迷ってしまう
物を置いた場所を忘れる・置いたこと自体を忘れてしまう

見当識障害

約束した時間を守れない
外出の準備ができない
季節や気温に合わせた服選びができない
道に迷って家に帰れない
家の中でトイレ・キッチン・お風呂・寝室などを間違える
家族・親戚・友人など、親しい相手が誰だかわからなくなる

判断・実行機能障害

料理ができなくなる
計画的な買い物ができない・不要な物を買ってしまう

失語・失認・失行

言葉をうまく話せなくなる
長く行ってきた一連の動作ができなくなる

精神的な症状

気分が落ち込む
あるはずのない物が見える・聞こえる
ありえないことを固く信じ込んでしまう
物忘れが悪化する
日時、曜日、場所、人がわからなくなる
考えることや理解することが難しくなる
単純な足し算や引き算などの計算ができなくなる
判断力が低下する
人違いしてしまう
盗まれたと勘違いする

行動的な症状

うまく飲み込めず、むせやすい
歩き回る、徘徊
不眠などの睡眠障害
たやすく怒るようになる
暴力をふるう
食べられない物を口に入れる
便をいじる
歩けなくなる
尿や便が出にくい、失禁する

認知症の治療

認知症は、初期の段階で発見することで、進行をゆるやかにすることが可能になります。もの忘れが多くなったと自覚していたり、もの忘れが多いなどと家族から指摘を受けるようになったら、一度受診されることをおすすめします。そのほか、もの忘れは脳血管障害の初期のサインである可能性もあります。将来発生する可能性のあるリスクを早期発見することも可能です。

認知症を根本治療する方法はありませんが、症状を改善し、進行を遅らせる薬として、コリンエステラーゼ阻害薬やNMDA受容体拮抗薬が用いられます。薬物療法のほかには、ウォーキングなどの運動療法、音楽療法、現実見当識訓練、回想法などが有効とされています。

当院での検査・治療の流れ

症状のヒアリング・診察

頭部MRI・MRA、採血、長谷川式認知症検査

内服治療開始

再診

※ 治療の過程でさらに詳しい検査が必要と判断した場合は、連携病院や基幹病院を紹介することもあります。

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