皮膚カンジダ症は皮膚がカビの一種であるカンジダ菌に感染することで起こる皮膚疾患です。股部・陰部・オムツ部・手指の間・口の周りなどの湿った部分で主に生じます。皮膚カンジダ症は境界のあまりはっきりしない、ジクジクした紅斑が生じ、軽いかゆみを伴います。皮膚カンジダ症の原因のカンジダ菌は粘膜の常在菌であり、誰もが保菌しています。この菌は高温・多湿や、おむつの使用、多汗、不潔などの皮膚の状態が原因となることから、季節的には夏に多く起こります。
皮膚カンジダ症は、股部・陰部・オムツ部・手指の間・口の周り、わきの下、手足の指の間、内またなどに生じます。患部はかゆみを伴う、赤い腫れ、水ぶくれやただれが起こります。
公益社団法人 日本皮膚科学会ホームページより転載
癜風(でんぷう)は表皮に発症する真菌感染症です。薄紅-淡褐色斑が多く、好発部位は背部、胸部、頸部、上腕、腋窩などです。春から夏にかけて発症および悪化しやすく、かゆみは伴わないことが多いのが特徴です。皮脂を好むマラセチアという真菌の感染が原因です。
マラセチア毛包炎は、マラセチアが、毛包に感染して炎症を起こす病態です。ニキビのような見た目ですが、ニキビの薬が効きにくい場合はマラセチア毛包炎の可能性が高いです。頭や躯幹が後発部位となります。汗の多い夏に体にできる「ニキビ」は、ほとんどマラセチア毛包炎です。
皮膚真菌症の検査は顕微鏡での検査と培養検査があります。治療は抗真菌薬の外用になります。難治である場合は内服も行います。
皮膚状態の確認
皮膚を採取し顕微鏡検査/培養検査を行い、菌体を確認します。
治療(外用)
再診
再発を繰り返す場合は軟膏の変更・内服薬を処方します。
※ 治療の過程でさらに詳しい検査が必要と判断した場合は、連携病院や基幹病院を紹介することもあります。